今回は十二国記シリーズ第三弾!
『東の海神 西の滄海』を読んでみました。
私は1巻の『月の影 影の海』を読んでみてから毎日1冊のペースで読み進めています。
ここまで連続して読んでしまうほど、十二国記が面白いんです!
では紹介に移ります。
東の海 西の滄海
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本の概要
この本は小野不由美さんの代表作、十二国記シリーズの3作目となる小説です。
この作品は異世界を舞台にしたファンタジー小説です。
本作は、1巻の主人公である陽子が十二国記にくる前の話となります。
主人公は雁国の王である尚隆と麒麟の六太の物語となっています。
ちなみに前作の記事を挙げてあるので1、2作目を未読の方は参考にしてもらえると嬉しいです。
延王尚隆(えんおうしょうりゅう)と延麒六太(えんきろくた)は誓約をかわし、王に即位してから20年経過しました。
王に即位した当初は先代国王の悪性により、豊かでなく痩せ細った国がそこにありました。
そして、20年経過した頃には生活水準が上がって平穏を取り戻しつつあります。
そんな折、「尚隆が王としての役目をまっとうしていない。」と唱える者が現れ、延麒である六太を拉致し、自分が延王尚隆より位の高い「上帝」になろうとする輩が現れます。
その輩を斡由(あつゆ)といい地方の領主であります。
そんな2人が理想とする国を作るために争いが起ころうとしています。
尚隆は六太を助けるために。斡由は上帝になるために。行動します。
この争乱の行方は・・・?
本のあらすじ(ネタバレ注意!)
先王である梟王(きょうおう)は即位して長く善政を布いたが、心に魔が兆し、民は虐げ悲鳴を聞いて喜ぶようになっていました。
そして王に不満を言うものは処刑され、荒廃した国土が生まれた。
梟王が斃れ、次に即位したのは小松尚隆という一国を治める領主の息子です。
そんな尚隆はかつて日本中世で活躍した海賊衆、村上水軍によって小松一族を滅ぼされてしまいます。
(戦国時代、日本最大の海賊と呼ばれていたくらいですからね・・・)
そんな尚隆を六太は雁国の王として選び、村上水軍から救います。
あれから20年経過した頃、雁国は平穏を取り戻しつつあるところから話が始まります。
尚隆といえば、政治のことを官吏に任せっぱなしで暴言を言われ続けていました。
ですが、そんなことを気にしない尚隆は遊び呆けていました。
そんなことをしていれば、悪し様と言われても仕方がない状況でした。
そんな中、事件が起こります。
延麒である六太は18年前に出会った更夜に会うことになります。
その更夜という人物は妖魔に拾われて育てられた子でした。
そんな更夜は一緒にいることで人間に迫害され、惨めな暮らしをしていました。
そんな暮らしから助けたのが元州令尹で斡由です。
それからは斡由のために動き、絶対服従の関係が生まれました。
六太を誘拐した更夜は、斡由の願いである「上帝になる」ために動いたことになります。
そんな六太と更夜との関係、尚隆と斡由との関係。
この2つの関係が混じりながら話が進んでいきます。
感想
この本は「歴史小説だな〜」と思いました。
尚隆と六太は日本出身であり、歴史を遡りながら話が進んでいきます。
一見、尚隆はダメダメな王ですが実は王としての責務はしっかりしているんです。
後半では尚隆はめちゃくちゃ有能であることがわかります。
鳥肌が立つくらいです!
そして麒麟である六太にも注目です。
六太は尚隆を延王にしたことを悔みます。
麒麟は王を選び、王に仕え、全てが王の思うままです。
自分は何のために生きているのかを悩む六太。
尚隆にも注目ですが、六太にも目が離せません!
王とはどういった存在なのか?
この小説は歴史小説としても楽しめる作品でした。
まとめ
本書は「六太の苦悩と尚隆の王の本質とは何か?」を見れる物語となっています。
この作品はこんな人にオススメしたいです!
- 十二国記を読んだことがある方
- 歴史小説を読みたい方
- 1、2巻の続きを読みたい方
3巻は私のお気に入りの巻になりそうです。
その理由は尚隆に惹かれたからですかね⁈
では、十二国記の世界に浸ってきます。
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