キングダムファンのトマトです!
私は漫画をかなり読む方なのですが、その中でもキングダムは全巻買うほど好きです。
次はいつ発売されるのか待ち遠しいです。
さて、この本の紹介に移ります。
この本はキングダム好きの方や歴史好きの方に読んでほしい本となります。
この本の特徴として、キングダムと照らし合わせて読むことができる一冊です。
難しい専門書と違い、できるだけわかりやすく書かれているのが印象的です。
では紹介していきます!
始皇帝 中華統一の思考
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本の概要
中国は魏晋南北朝の370年、五代十国の54年を除けば、2000年前から統一され続けている国です。
そんな気の遠くなるような期間、広大な領土と膨大な人口を支配することに成功しました。
そんな国は世界を見ても中国だけです。
これを可能にした源は初の統一帝国・秦にあります。
そう主張するのが、この本の著者の渡邉義浩さんです。
著者の渡邉義浩さんといえば、古代中国思想を専門とし、早稲田大学文学学術院教授である方です。
そんな方が、漫画キングダムに触れながらわかりやすく中国の歴史を説明してくれます。
要約
ここでは章ごとの要約をしていきます。
1. キングダム以前の歴史
キングダム以前、紀元前1000年ごろに成立したのが「周王朝」です。
その周王朝ですが、キングダムの作者ならわかるかと思いますが「邑」と呼ばれる国がたくさんありました。
その国が結びついてできたものが「殷・周王朝」です。
このような点同士の繋がりで成り立つ国家を「邑制国家」と呼びます。
まさに王騎将軍の城のことです。(キングダム10巻)
そして、キングダムの舞台となる「七大国」ができるまでの説明に移ります。
周王はどのような政治をしていったのでしょうか?
・・・
そして中国は「七大国とその他の国」に集約されるのですが、ほとんどの国が「氏族制社会」となります。
この「氏族制社会」は「血縁関係による身分制」と本書で言われています。
簡単にいうと、全てが血筋で決まるということです。
なぜ、そんな身分制社会が生まれたのでしょうか?
・・・
2. 法家と秦の大改革
秦はある時期から氏族制社会を壊し、新たな秩序を構成することに成功しました。
それが中華統一の最大の要因となったと言えます。
そんな秦の歴史を振り返りながら、法家の思想がいかに秦を変質させたのかを見ていくこととなります。
3. 中華統一と空前の権力
春秋戦国時代、氏族制社会は農業の革新により揺らいでいる状況でした。
そんな中、秦だけが揺らいでいないことに各国が気付きます
キングダムだとちょうど、昭王が無双していた頃です。
そのころの秦が中華を蹂躙していくのを見たのちに、各国が法家を導入できなかった理由に触れていきます。
その上で、始皇帝の中国統治を見ていくこととなります。
4. 理想のゆくえ
中国は気候も南北で全く異なり、食文化も大きく違います。
そして地域ごとに気質や文化に大きな差があります。
つまり、現在も中国大陸では複数の国が乱立している状態が自然となっているのです。
そんな中国から遅れること2600年、ヨーロッパ大陸はEUを設立しました。
設立したはいいものの、EUの中で大きな地位を占めていたイギリスが離脱しています。
このように、現代では政治的統一が困難な状態にあるわけです。
一方で、中国が2200年もの統一政体が誕生しているから驚きです。
そんな中国が今でも統一されている理由を本書で書かれています。
感想
キングダムファンにはぜひ、読んでほしい作品でした。
中国の歴史はもちろん。キングダムの世界の歴史は現代中国を理解する上で必要なことだと思います。
中国はこれからどんどん発展していき、世界を引っ張っていく立場にあるでしょう。
そんな中国の未来を少し見せてくれる本であると思いました。
また、個人的にコラムがおもしろかったです(笑)
コラムの中には「敵ながら魅力のある李牧について」や「戦場についての伍」についてなど、詳しく書かれています。
これだけ見ても、より一層キングダムを楽しめるかと思います。
まとめ
この本は次のような人に読んでほしいです!
- 自分を変えたい人
- 現状を変えたい人
- 今が辛い人・辛い思いをしている人
こんな人にオススメしたい本です!
では、私はキングダムを読み返します・・・
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