2020年には第五世代通信規格の5Gサービスが開始されます。
それにより、これまでよりも高周波で大量の電磁波が私たちの身体を突き抜けます。
最近の日本では信号機20万基を5G基地局にする動きが見られています。
そうなれば、信号待ちをしているときに高周波の電磁波を近距離で浴び続けることになります。
逆に海外では5Gの導入を見送る動きがあるのです。
例えばスイスでは5Gの基地局を設置した際、周辺の住民の被害が報告されています。
そのため、健康被害を調査するシステムが出来上がるまで新たな基地局を設置することを延期することになりました。
そこで今回は、5G導入された場合の健康被害と過去の電磁波による健康被害を挙げながら解説していきます。
5Gは実際にどのような影響を与えるのでしょうか?
まだ5Gを詳しく知らない方は次の記事を覗いてからこちらの記事をご覧ください。
https://tomato10010.com/future/iot/5g-latest/
電磁波とは?
まず、電磁波というものを知らない方のために簡単な説明をしていきます。
この電磁波ですが、電離放射線と非電離放射線に分けられます。
- 電離放射線…紫外線(800THz以上)よりもエネルギーが高い電波
- 非電離放射線…3000GHz以下の電波
この非電離放射線が日本でいう「電磁波」になります。
身近な例でこの電磁波を説明すると次のような感じです。
電気器具をコンセントに差し込み、電源オフのままにしておきます。
その間、電源がオフでもコードには電圧がかかっていてその周りに電界というものが生まれています。
電界とは…
プラスチックの下敷きを頭に擦り付けると下敷きに髪の毛が引き付けられる遊びをしたことがあると思います。
これは髪の毛と下敷きに、磁石のプラスとマイナスのようにプラスの電気とマイナスの電気を帯びるのです。
そうすると、引きつけあったり退けあったりする力が生まれます。
そのような力が働く空間のことを電界と言います。
次にスイッチをオンの状態にするとコードに交流の電流が流れ、その場に磁界を発生させます。
この二つが互いに作用し組み合って、波動が伝わり広がっていくのが電磁波というものです。
電磁波はそれぞれの波長と周波数を持ちながら光の速さで進みます。
この波長と周波数をうまく使うことで多くのことに利用されています。
電磁波の性質と特徴
電磁波は性質と特徴を持っているのですが、その共通点を簡単に説明していきます。
①直進性
電磁波は周波数が大きくなるほど直進する性質を持ちます。
周波数が高いほど直進性が強く、逆に周波数が低いと地表面に沿って伝わっていき、低い山を越えることができます。
例を挙げるとしたら、スマホは極超短波を使用しています。
この極超短波は直進性が強い一方で、多少の山や建物を回り込んで伝えるという特徴があります。
②透過性
電磁波は周波数が大きいほど透過性が高く、ガラスや木材、コンクリートといったものも透過することができます。
これにより、家庭内でもスマホを使用することが可能になっています。
5G導入による人体への影響
5Gが強いレベルの電磁波であることは明らかだと思われます。
通信距離が短い点を2万台の基地局でカバーし、周波数帯を28GHz帯で使用することになります。
4Gが800MHz〜2.5GHz帯を使用していたのと比べると、およそ10倍の周波数帯になるのです。
そんな5Gによる健康被害を過去の事例から考えていこうと思います。
そして、電磁波によって多くの方が悩んでいる病気を紹介していきます。
過去の電磁波による健康被害
ここでは過去の電磁波による健康被害の一部を見ていきます。
白血病死
コロラドのWertheimer & Leeper(1979)は次のような報告をしました。
その後も同様の報告が続いています。
睾丸腫瘍
1993年米国の小さな都市で34歳の警官が太もものリンパ腫瘍で亡くなり、その前年には54歳の警官が睾丸腫瘍で死亡しました。
2人とも交通取締官で5~18年間にわたってレーダーガンを使用しており、勤務中はスイッチを入れておき、両股に置いておくか股の間に挟んでいました。
遺族はレーダーガンの電磁波漏れが原因であるとしてメーカーに訴えましたが、因果関係がなかったため遺族が敗訴しました。
メラトニンのガン抑制作用の低下・消失
日本の国立環境研究所の発表から次のようなことがわかりました。
乳がん細胞にガン抑制作用を持つメラトニンを加えると乳がんの増殖が抑制されることがわかっています。
ですが、高圧線下や家電製品などによる磁界に入ると、メラトニンのガン抑制作用が低下あるいは消失するという結果が得られました。
脳の電磁波被曝
スエーデンのHardellら(2005年)が興味深い報告をしました。
まず、脳腫瘍患者1429名と対象者の1470名の居住地と携帯電話使用年数・頻度を調査しました。
その結果、田舎に住む三年以上携帯電話を使用している人は都市部の人に比べて脳腫瘍発生率が3倍、5年以上で4倍であることがわかりました。
このことから、田舎では携帯電話中継アンテナが少ないために、脳が強力な電磁波被曝を受けるためだと考察しています。
電磁波による健康問題の増加
全世界で急増しているEHSと呼ばれる病気を知っていますか?
これは無線通信機器や家電製品、送電線などから発生する電磁波に曝されると頭痛や耳鳴り、めまい、吐き気等の症状が起きる病気です。
ですが発症メカニズムはわかっておらず、診察基準のコンセンサスもない状態です。
例えば、携帯電話で使用されている人工マイクロ波は人体に有害であるという研究報告と無害であるというか研究報告があります。
そのため、人工電磁波が健康に影響を及ぼすのかは定かではない状態です。
EHSの症状を誘発する電磁波発生源とは?
EHSの原因が医学的には証明されていない理由として、発症原因が様々であることが考えられます。
発症要因としては、次のようなものが挙げられています。
- 携帯電話基地局(37.3%)
- コンピュータ(20.0%)
- 家電製品(14.7%)
- 医療機器(14.7%)
- 携帯電話(8.0%)
- 送電線(6.7%)
- IH(6.7%)
このように、携帯電話基地局が人体に悪影響であることはわかると思います。
メカニズムは不明ですが、大量の電磁波を被曝することで発症するケースが高いようです。
5Gによる健康被害
すでに5Gによる健康被害が出ています。
それらを一部紹介していきます。
消防士が頭痛と不眠になる
米国のある消防署の近くに5Gの基地局が設置されました。
それ以来、複数の消防士が頭痛や不眠に悩み始め、別の消防署に異動すると症状は消えたようです。
297羽の椋鳥が突然死
オランダのハーグで5Gアンテナを設置し、電波を飛ばしたところ木に止まっていた297羽の椋鳥が墜落し、突然死してしまいました。
5Gの実験導入が禁止に
ベルギーのブリュッセルでは5Gの導入・実験が全面禁止されました。
また、スイスや米国では放射線の健康被害を調査するシステムが完成するまで5Gの設置を延期することを発表しています。
電磁波対策の仕方
これらのことから電磁波が何かしらの影響を与えていると予想がつきます。
一番怖いのは5Gを導入してEHS患者が激増などの人体への影響が出てからでは遅いのです。
だからスイスや米国では5Gの設置の延期をしていると予想できます。
日本では・・・
「危険が立証されていないから安心だ。」
欧米では・・・
「安全が立証されていないものは危険だ。」
という考えのような気がします。
現状では、電磁波は人体に影響があるのかわからないため、自分で対策するしかできないのです。
そのため、簡単にできる電磁波対策を紹介していきます。
簡単にできる電磁波対策
現状できる電磁波対策は次の通りです。
①携帯電話を使用するときはなるべく短く、不必要な用途で使用しない。
②必要ないときは電源をオフにする。
③夜間や就寝時など、電源をオフにするか体から離れた場所に置く。
少しの心遣いで電磁波から多少守れます。
ぜひ、今日から意識してみましょう。
まとめ
最後に5Gは私たちの暮らしを豊かにしてくれるものになりますが、その反面で人体に悪影響なのかもしれません。
まだ、電磁波が人体に影響を与えるのかについて白か黒かをはっきりさせられていませんが、対策は必要なのは事実です。
実際、EHS患者が年々急増していることが物語っていると思います。
各自が自分自身で気をつけ、5Gサービスが開始するのを待ちましょう。